2025-11-28
Changelog: Embodied AI Compute Platform の定位および能力を正式に公開しました
私たちは、Embodied AI Compute Platform が HPCとAI および エンボディド の各領域において果たす役割を公開し、研究機関やパートナーが提供可能なサポートを理解しやすいようにしています。

Embodied AI Compute Platform の定位および能力を初めて体系的に公開しました

外部の皆様に、HanabiAI がコンピュートプラットフォーム領域において「現時点で提供可能な機能」と「現在検証中の領域」をより明確にご理解いただくため、今回、Embodied AI Compute Platform の定位と能力について、公式サイトにて初めて体系的に整理し、公開いたしました。

本 Changelog では主に下記 2 点をお知らせいたします:

Embodied AI Compute Platform が、汎用 HPC と AI 領域で既に外部提供可能な能力の明確化

エンボディド向け機能について、現在テスト・検証中の方向性を提示し、研究機関・パートナーとの期待値を揃えること

1.すでに備えている汎用 HPCとAI 機能

汎用的な HPC および AI ワークロードに対して、Embodied AI Compute Platform は現時点で以下の機能を提供しています。

• 統一されたタスクエントリと基礎的な利用体験。シミュレーション、数値計算、AI のトレーニング/推論のいずれであっても、
 比較的統一された方法でタスクを提出し、進捗を確認し、結果を取得することができます。

• マルチクラスター/マルチパーティションの集中ビュー。複数のクラスター、異なるパーティション、またはオンプレミスとクラウドの組み合わせに対応し、1 つの画面でリソース使用状況と待ちキューの状況を確認できます。

• 基礎的な可観測性とログ集約。タスク状態、リソース使用状況、および主要ログを集中して提示し、
 問題の切り分けや実験の再現にかかるコストを低減します。

これらの機能はすでに社内環境で繰り返し使用・磨き込みを行っており、実際のプロジェクトにおいて プロダクションレベルの役割を担える部分 であると考えています。

2.テスト検証中のEmbodied AI向け機能

エンボディドの方向性において、私たちは Embodied AI Compute Platform を、シミュレーション、トレーニング、評価、リプレイという一連のループを担うクラスタ側プラットフォームとして位置付けています。

現段階では、これらの能力は 設計/実装/テスト検証 の途中にあり、主に以下を含みます。

• 大規模並列シミュレーションおよびシーン管理のワークフロー設計。エンボディドに関わるシミュレーションタスク、シーンバージョン、データセットをより便利に管理する方法の検討。

• 強化学習/模倣学習トレーニングのオーケストレーションとトラッキング。Embodied AI Compute Platform 上で大規模な RL / IL トレーニングを安定して実行し、実験バージョン、パラメータ、結果を追跡・比較可能にするための仕組み。

• ポリシー評価および Sim-to-Real 検証のサポート方式。ポリシー評価、リプレイ、転移検証をどのように組織化し、
 端末側ロボットに価値あるフィードバックデータを提供できるか、というアプローチ。

これらの領域については、現在、社内環境および選定した協力機関にて、小規模な試行や PoC(概念実証)を通じて段階的に検証・洗練を進めています。

3.Embodied AI Compute Platform と Embodied AI SoC の関係について

今回のアップデートでは、Embodied AI Compute Platform と Embodied AI SoC の関係についても対外的に明確化しました。

• Embodied AI Compute Platform はクラスタ/データセンター側で稼働し、主にシミュレーション、トレーニング、評価、モデルエンジニアリングを担当します。

• Embodied AI SoC はロボット端末側で稼働し、マルチモーダル推論、ポリシー実行、安全制御ループを担います。

• 両者は、「モデルのエクスポートと端末側への適合」、「運用データおよび指標のフィードバック」によってループを形成します。

これはつまり、Embodied AI Compute Platform がエンボディドシナリオにおいて「端末側の“脳”となるモデルを準備・更新するクラスタ側ワークベンチ」という役割を果たすことを意味します。

今後も、汎用シナリオとエンボディドシナリオの両ラインにおける進展を、本 Changelog にて継続的に記録・公開してまいります。